腹部エコー検査
概要
腹部エコー(腹部超音波)検査は、お腹の表面から超音波を当てて、肝臓・胆のう・すい臓・腎臓・脾臓・腹部大動脈などの状態を調べる検査です。放射線による被ばくがなく、痛みもほとんどありません。妊娠中の方でも状況に応じて実施が可能な、身体にやさしい検査です。
対象となる臓器と見つかることがある病気
- 肝臓:脂肪肝、肝のう胞、肝腫瘍、慢性肝疾患に伴う変化 など
- 胆のう・胆管:胆石、胆のうポリープ、胆のう炎、胆管拡張 など
- すい臓:急性・慢性すい炎、すいのう胞、すい臓腫瘍 など
- 腎臓:腎のう胞、腎結石、腎腫瘍、水腎症 など
- 脾臓:脾腫(腫れ)、のう胞・腫瘍 など
- 血管:腹部大動脈瘤 など
腹部の不快感、みぞおちの痛み、背部痛、黄疸、健診異常(肝機能異常や尿潜血など)がある場合の評価に役立ちます。
検査の流れ
- 診察で症状や内服薬を確認します。
- ベッドに仰向けで横になり、お腹にゼリーを塗布します。
- プローブ(探触子)を軽く当て、臓器を順番に観察します。必要に応じて横向きや息止めをお願いすることがあります。
検査時間は10分程度が目安です(観察範囲や体格、胆のう収縮の有無などで前後します)。ゼリーは検査後に拭き取り、すぐに日常生活に戻れます。
検査前の準備(注意事項)
- 飲食:胆のうが収縮すると観察しにくくなるため、検査の4〜6時間前からの絶食をお願いしています。水や少量のお茶は原則として可です。
- 内服薬:普段の薬は基本的に服用可能ですが、糖尿病薬(インスリンを含む)をご使用中の方は事前にご相談ください。
- 服装:お腹を出しやすい服装がおすすめです。
- 妊娠中:妊娠週数や症状に応じて適切な検査方法を検討しますので、受付時にお申し出ください。
検査後について
多くの場合はその場で画像を確認しながら、わかりやすくご説明します。追加検査(採血、胃カメラ、大腸カメラ など)が必要と判断される場合は、理由と流れを丁寧にお伝えします。
当院で腹部エコーを受けるメリット
- 内視鏡検査(胃カメラ/大腸カメラ)と組み合わせ、消化器全体をトータルに評価します。
- 被ばくがないため、必要に応じて繰り返し検査が可能です。
- 結果をその日のうちにわかりやすい言葉で説明します。画像はカルテに保管し、経時的な変化も確認できます。
費用の目安(保険診療)
健康保険3割負担でおよそ1,500〜2,000円程度が目安です(初再診料や追加検査の費用は別途必要です)。具体的な金額は受付でご案内します。
よくあるご質問
Q. 痛みはありますか?
A. 体表からプローブを当てる検査で、痛みはほとんどありません。強い圧迫を感じる場合はすぐお知らせください。
Q. 食事制限は必須ですか?
A. 胆のう評価のため絶食(4〜6時間)が原則です。糖尿病などで絶食が難しい場合は事前にご相談ください。
Q. 妊娠中でも受けられますか?
A. 放射線を使わないため実施可能です。週数や症状によって適切な検査計画を立てます。
Q. 異常が見つかったらどうなりますか?
A. 追加の血液検査や内視鏡検査、CT/MRIなどの画像検査を提案します。必要に応じて連携医療機関へ速やかにご紹介します。
ご予約・お問い合わせ
まずは「Web予約」から外来をご予約ください。症状やお悩みに合わせて、最適な検査をご提案します。
